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札幌交響楽団 オペラ「ピーター・グライムズ」

能「隅田川」をもとにしたオペラ「カリュー・リヴァー」を作曲したことで贔屓にしています
英国20世紀作曲家ベンジャミン・ブリテンの合唱練習に春から取り組んでいました。
そして昨日、その公演の打ち上げに参加することができました。
札幌交響楽団の定期演奏会、特別企画のオペラ「ピーター・グライムズ」
この練習の追い込みと、能・狂言のワークショップへの参加に忙しく
時に「つぶろぐ」にて本音をもらしたりの日々も穏やかに凪いで
三幕のような、いつもの静かな朝を迎えました。
オペラのようなバーチャルを堪能するのは、幸いなことに波風立たぬ日常があってのことです。
だからこそ、この週末に報じられた痛ましい事件、鬼子母神になることのないような社会作りの
セーフティ・ネットになることに無関心であっては、ブリテンからも叱られますね。

1日目を終えた後、2日目の演奏は聴き手に回りたくなるほどの感想をブログで読みました。
聴きに来てくださった皆さん一人一人もまた、この公演の主役であると思います。
これからの人生しいては社会へ問いかけるテーマをちりばめたオペラであり、ブリテンに感謝。

打ち上げの宴は公演成功へ向けての苦労話に本音がちらほらと、おもしろいものですね。
合唱指揮の長内 勲先生が真っ先に、CDを持ってソリストの一人である
ホブスン役の三原 剛氏のところへペンを持って~
私も同じく三原氏に、CDを紹介したブログ記事をお渡しして握手をしてきました。
この後は、サイン会が随所で繰り広げられ、お疲れさまでした。

マエストロ尾高 忠明氏が主役のピーター役である福井 敬氏に対し
どこにも小書(こがき~特殊演出)が見当たらない「痴呆症のピーター」を表現したとのトークは
なかなか踏み込むことができない、作品解釈を暗に語っていたのか、または単なる冗談か
ピーターの唯一の理解者、エレンを村の民生委員と見ている私には、聞き捨てなりません。
同じくブリテンの「アルバート・ヘリング」の後日談と「ピーター」をつなぐには
アルバートは天真爛漫過ぎますが、福井さんの解釈は気に入りました。

最近の医学や教育のうえで理解、支援を求められている人々の範囲が広がっていることも
テノールの福井氏は役柄の解釈に当てはめられたと、私は関心することにしています。

副指揮として、舞台袖の私たちの合唱を指導してくださった新通 英洋先生にも質問をひとつ。
夢うつつをさ迷い、とりとめなく歌うピーターが遠くに聞く合唱の声についての第一印象のこと。
私は、この声は先に死んでしまった徒弟の少年二人が呼んでいる声などと
勝手に夢幻能の世界を描いてしまいましたが、早々と練習段階で勘違いと指摘されました。
これは、「ピーターを追っている村人たちの声」とのことで、おどろおどろしい声との要求でした。
本番が近づくにつれて、天人の声に近づいた(?)ような私たちの声にもお褒めの言葉でした。

公演のあと、話の前後からの解釈では、無謀な思い込みであろう私の解釈を聞いて
「隅田川だ!!」とつぶやかれた新通先生は佐渡のご出身とのことです。
知らず知らずのうちに、能・狂言に親しんだ環境には羨ましいものがあります。
これからも、ブリテンの音楽と日本人を結びつけるお仕事で、ご活躍ください。

今年のNHK教育「日本伝統芸能」は11月に再度、能「井筒」と「隅田川」を解説します。
「隅田川」の子方の姿はテレビでも泣けてくること、お伝えしておきましょう。
by kotudumi | 2008-09-22 12:13 | 札幌芸能情報 | Trackback | Comments(2)
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Commented by rei-rera at 2008-09-22 19:50 x
無事に公演がすみ、しかも大成功でおめでとうございます。
本当に半年以上の練習あってのことで 御疲れ様でした。

ピーターのように周りから差別視され、孤立せざるをえないひとへのせつない反省がありますね。
情景描写のような音楽は分かりやすくドキドキしました。
合唱は概ねムセキニンな群集を演じることが多いのでしょうか?
バッハの受難曲で「十字架に!」とか「バラバを」と叫ぶ場面を歌ったときのことを思い出しました。

ブリテンさんと能とのかかわりをはじめて知りました。
【隅田川】見てみたいと思います。ありがとうございました。



Commented by kotudumi at 2008-09-22 21:43
公演のコメント、ありがとうございます。
私は、舞台袖に設定された教会で歌う村人の合唱だったので
まだ気が楽だった方です。
P席で歌っていた人は、最後は顔の表情まで作るようにと言われ
大変な役を担っていたようです。ソリストも同様かと思います。

どの役であっても、得るものはあると思うので
ブリテンの音楽を再現する担い手になったことを
これからの人生に活かしていきたいと思います。
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